人生で避けられない
「もしも」に対処できるように。
私たちの周りは、事故や急病などのほか、数限りない様々な危険に幾重にも取り囲まれています。しかし、「もしも」の時に対しての準備がなされていないため、思わぬ災難に直面したり、重大な問題に突き当たったりしている方が後を絶ちません。
この「もしもノート」は、必要な事柄をチェックすることによって、各人が出会う様々な「もしも」に対処できるようにつくりました。しかし「もしもノート」を手にしても、なかなか記入できないままに月日が過ぎているという方もいらっしゃるようですが、「もしも」に備えるためには、緊急時に必要となる部分はできるだけ早く記入しておかなければなりません。書いたことが思いがけず役立った…できればそんな場面があって欲しくはありませんが、「もしも」は誰にでもあることですから、お世話になる家族や周囲の人のためにも、まず書いておきたいものです。
次のように順位をつけて書くのも良いのではないでしょうか。
1.どんな時にも自分にとって絶対欠くことができないことは?
2.家族や周囲の人にどうしても伝えたいことは?
3.記録として残したいことは?
ノートに記入されたことが実際に行われることになった時、託された人にとって必要なのは「すぐに使える情報」です。自分のためにも、託された方にも、知らされる情報は新しい方が良いことは言うまでもありません。
これまで利用された方々からのご意見では、身辺の変化が多い高齢期では2年くらいで書き換えたほうが良いということでした。この声にお応えして、「もしもノート」の表紙に「No欄」を設けて、次のノートへの転記がしやすいように作成してあります。
もしもノートに書けること
もしもの時の連絡先
家族や親族の連絡先、「もしも」のときにすぐに知らせてほしい人、知らせてほしくない人の連絡先が記入できます。個人的にも仕事の上でも知らせたい人と知らせてほしくない人があります。
私の財産・負債
不動産、土地・建物、預貯金、株式・公社債、貴金属、貸付金などの財産を明記することができます。負債についても記入できます。クレジットカードの名称、番号、紛失時の連絡先の記入欄もあるので、日常の覚書としても利用できます。
保険・年金
契約している保険の証券番号や受取人、保険期間などが記入できます。
使用している携帯電話・パソコンのこと
「もしも」の時にパソコンや携帯電話のデータをどう処理してほしいか、処理を誰に任せるか、などが書き込めます。
遺言・相続
遺言書は遺族間の争いをかしこく避けるために送る愛のメッセージです。いまの思いや願を死後に実現させる賢い方法です。家族や周囲に迷惑を掛けない死後処理、死後事務処理などを検討して記入してください。
ペットのこと
ペットは飼い主がいないと「物」として扱われます。「もしも」の時の飼育の依頼先や世話の仕方やエサの好み、かかりつけの動物病院などを記入できます。
介護・医療のこと
認知症やケガによって介護を受ける場合に備え、自分の考えや希望を記入できます。終末期医療についての記入欄もあり、「もしも」のときにどうしてほしいか、自分の希望を記入できます。私はどう生きたいか、私はどう死にたいか。終末期医療をどのように受けいたか、家族と話し合っておくことが大事です。
お葬式・お墓のこと
お葬式はその人がどう生きたかを反映します。生きた証を家族や親しい人の記憶にとどめてもらいたいと思いますか? お墓の継承者がありますか? 郷里のお墓はどうしますか?